多くのタブレットには、無線規格のbluetoothのインターフェイスを搭載し、対応したさまざまな機器を接続し、機能を拡張することができます。カタログスペックの理論値では、伝送速度は24Mbps、伝送距離は見通しのよい同一フロア内で最大100mですが、階を跨いでの伝送は難しくなっており、一見すると、昨今主流となりつつあるIEEE802.11acのような、条件さえ揃えば有線の光ファイバー回線にも匹敵するような数百Mbpsもの伝送速度を打ち出し、電波干渉に強く、階を跨いでも通信が可能なWi-Fiと比較して、物足りなさを感じるかに見えます。しかし、bluetoothは、消費電力が低く、まさにバッテリー駆動で、モバイル環境で利用するタブレットに向いている無線規格です。機器との接続は、ペアリングで簡単に行うことができ、Wi-Fiの場合は、接続する機器個別にローカルIPアドレスを割り振り、SSIDやパスワードを設定するという煩雑な作業が必要になりますが、bluetoothは、双方の機器をペアリングモードにしてから近づけるだけで認証が完了し、すぐに利用することができます。
そんな便利なbluetoothですが、新規格のbluetoothlowenergyの登場により、さらなる進化を遂げています。元々消費電力が低い仕様でしたが、さらに省電力化に成功し、バッテリー消費を低減ながら、対応機器を接続した状態でありながら、タブレットの長時間駆動を実現しています。